第12章 体育祭と黄色
「じゃあはい!
存分に寝て下さいッス!」
『ね、何か話してよ
子守唄ならぬ子守話で』
「えー
じゃ、この間の撮影の話しなんスけどー」
『ん』
涼太の話しを聞きながら(自慢話しと受け取った)、涼太の肩に顔を乗せる
そして体重を後ろにある木にかけて目を閉じる
『涼太ってさ
涼しい太って書くよね』
「それがどうしたんスか?」
『気のせいかもしれないけど、涼太の近くだと涼しい気がする』
「…そんなこと初めて言われたッス!」
『そうか、あたしが初めてか』
…なんか、涼太から良い匂いがする
これは香水なのだろうか、それとも柔軟剤とか…
「#NAME1#っちって、女子っぽくないッスよね」
『よく言われる』
「でも俺から見たら十分、魅力的ッスよ
大人びてる部分あるし」
『なっ!』
ふ、不覚にもドキッとしてしまったではないか!
そう思いながら少し高鳴る鼓動を落ち着かせる
『ありがと涼太
おやすみ』
「おやすみなさい#NAME1#っち」
その涼太の落ち着いた声と共に、あたしは眠りに落ちた