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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第11章 秋季昇格試験





「それにオレ自身も練習や副主将の仕事がある。どちらにせよ手とり足とり教える時間はない」


そんな征十郎の言葉を聞いてテツヤは悲しそうな顔をする

本当、征十郎は優しいんだが冷たいんだか分からない。とりあえず今の彼は冷たいのは間違いないが


「とは言えキミに期待しているのは本当だ。だからヒントを出そう
1つは、新しいことをやる以上固定概念は捨てること、もう11は長所はあってもあくまでキミ自身は弱い
生かすのは自身のためでなく、チームのためだ」

「?」

「あ、あともう1つ。これはヒントじゃないが
答えが出てもその実用性はおそらく従来のテスト方式でははかれない
出たら俺の所においで、コーチと主将に推薦して、違う方式でテストしよう」


そう言って出ていく征十郎。1人残されるテツヤが可哀そうだったので紫原にあげたものと同じお菓子を渡した


『はい。あげる』

「…え?ありがとうございます?」

『…手品師が、向いているかな?また明日ねテツヤ』

「あ…はい。また明日」


テツヤに手を振り体育館から出て征十郎の所へ急ぐと緑間と一緒に居た

先に帰っていいと征十郎が言ったのだが、やり取りが気になって待っていたんだろう


「お前が一目置いた奴がどんなものか気になったのだよ。だがやはりオレには信じられん
本気であんな奴が化けると思っているのか?」

「…さあね、可能性は感じたが会ったばかりの他人だ。あれこれ世話する義理はないね」

「…」

「オレは糸を垂らしただけだよ。それを登ってこられるかどうかは、彼しだいさ」


冷たい目をする征十郎に少し嫌な気持ちになる。優しくて仲間と楽しそうにしている彼の方が好きだ

でもそれをわざわざ言うつもりもなかったので、話題を変えることにする


『オバケじゃなかったね』

「いるわけないのだよ」

「分かってて連れてっただろう名前」

『何を?』


彼にバレているのか分からないが誤魔化してみる。緑間には多分通じているだろう

そんな2人と会話をしながら帰路を進む

テツヤが1軍に来れるよう、ちょっとお手伝いだけしようかなと思った






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