第11章 水色と赤色と噂
『虹村せーんぱい!
夏期試験で上がってくる人は何人?』
「今調べてるとこだ」
あれから2ヶ月と数日、2学期、つまり、9月が始まった
全中を優勝した帝光中バスケ部では、もうすぐで3年生が引退することにより主将になった虹村先輩が今注目だ
今はその仕事とかの引き継ぎ期間なのだ
…さすがに虹色のリストバンドはしてないか
『さすがにハードですね
帝光中の練習は』
「当たり前だろ」
『ふわぁぁぁ、眠い…っ痛いです!
お願いですから叩かないで下さい!』
「部員が練習中にあくびすんな
ほら、ドリンク作ってこい」
『えー、あたし先生に虹村先輩と一緒に2軍から上がってくる奴調べろ
って言われてるんですけど』
これは嘘じゃないからね!
マネージャーの仕事が面倒でサボろうとしているわけじゃないからね!
「良いからさっさと作ってこい」
『…わかりましたー
あとで何人か教えてくださいよ!
あたしが先生から怒られるんですからね!』
「早く行け!」
…そんなに怒らなくても良いじゃないか