第10章 体育祭
さらに進んでいくと本当にこいつと一緒に踊るのか身長差大丈夫かというくらいでかい男が現れる
「あれ名前ちん、もうそんなとこまで来たんだね」
『紫原…なんか本当でかいね、今どのくらい?』
「190cmくらいじゃないかな~」
『へえ…』
じゃああと20㎝近く伸びるのかと紫原を見上げながら考える。お腹が空いたと話すがお昼は先ほど食べ終わったばかりだ
そんな会話をしていると次は野球部の男の子、帰宅部だがクラブチームに入っている男の子など様々な人と同じダンスを踊り、気がつくとまた見知った顔が現れる
「名前さん」
『テツヤ、よろしく』
「はい。よろしくお願いします」
『はあ~なんかテツヤ目線が一緒で落ち着く』
「褒められてますか?」
『褒めてる褒めてる。160㎝くらい?』
「158くらいですかね」
『じゃああたしの方がちょっと大きいかな』
「すぐ抜きますよ」
『そうだね~冬には越されちゃうかな』
成長期が小学生に来たので入学時は征十郎よりでかかったが、今では抜かされてしまった。まだ誤差の範囲内だが
『でもテツヤより体重重い自信はある』
「…何言ってるんですか」
『自信があるから』
「十分細く見えます。僕の方が重いですよ」
『それはあたしのプライドが許せないな』
「どんなプライドですか」
ダンスをしながら楽しそうに笑う2人に周りは「お前ら付き合ってんのか?」とみな考えていた
そんなことに気が付かないあたしはまた何人かと踊りこなし、そろそろ終わりかなあと考えていると後ろの方で黄色い声が上がっている
次があたしの番になった時、後ろの女の子は今までのダンスの中で1番楽しそうな表情をしていた。そしてあたしに回ってくる