第2章 赤いカレ
「ここが職員室だ…また後で」
『う、うん。ありがとう!』
ふと中へ入ろうとドアをノックしようかと思ったらふと気づいた。赤司、また後でって言ったよね?…同じクラスなのか?そうなのか?
多分赤司は知ってんだろうなぁ…などと余計なことを考えながら緊張しつつ職員室のドアをノックして開けると、先生からのたくさんの視線を感じた
『今日転入する苗字です』
「あ、苗字さんね…そこの本棚の前の席の男の先生が担任だよ」
『はい。ありがとうございます』
刺すような視線を浴びながら職員室内へ入って歩くともっと視線が増えた
…恐らくだが、赤司家からか雪さんからか何か命令が来ているのだろうか。その好奇心か…プレッシャーか…それとも
思考がこっちに来てだいぶ大人びたなと、他人事のように思いながら担任の先生らしき人物の目の前に辿り着いたのを確認し「お仕事中失礼します」と話しかけた
『初めまして、今日から転入する苗字名前です』
「初めまして苗字さんよろしくね
この後すぐSHRで紹介するから…心の準備とかしといてくれるかな?」
『分かりました』
「じゃあ、クラス行こうか」
そう言って立ち上がった先生に着いていく時には特に視線を感じなかった
廊下に出ると私立の学校だからか走ってる子は少ないし、みんな落ち着いた子ばかり…でもなかった。以外とみんな元気でいらっしゃる
やっぱり子供は子供なのか。と思考を思いながら、新しい生活に淡い期待を抱いて担任の後を追った