第10章 芽生え
予想通りメリーゴーランドを降りて即行で見つかった
でも、この状況は…予想してなかった
『さつき、これどうしようか』
「置いていくわけにはいかないもんねー
青峰くんなら置いてっても良いけど」
『え~
中学生?見えな~い!』
『ほらほら一緒に遊ぼうよ~
船とか一緒に乗ろぉ~?』
『わ~おっきいね!
どの位身長あるの~?』
分かっただろうか
俗に言う、逆ナンだ
『・・・置いていこうか
さつき、カフェ行こカフェ』
「うん。そうしようか」
さすがにあんな会話の中に誰が入れるかって
さつきには青峰にでもメールしておいてもらって、あたしは後程征十郎にでもメールしておこう
再びチラッと逆ナンされてる4人の方を向くと、紫原と目が合った
その瞬間にあたしは石化したように体が動かなくなった
なに、紫原ってあのー何だっけあの化け物
メデューサだったのかい?
じゃその紫色の髪はもしかして蛇?
「見つけた
#NAME1#ちんに桃ちん、ほらお菓子買いに行くよ」
「『え』」
デジャヴ?
なんかまた担がれてるんだけれども
「てことで、散ってくれないか?
進むのに邪魔なんだ」
・・・征十郎、僕司になってますから
ていうか女子にはもう少し優しくしようぜ
そう思ってフォローしようとすると、青峰が口を割った
「たく、適当な場所行くなよな
ていうか赤司、もう5時になるぜ
早く紫原の用事済まさねーと、帰れなくなんだろ」
どうしたんだ青峰ぇぇぇ!
お前が時間を気にするなんて…明日雪でも降るのでは!(季節的には夏なので有り得ないが)
まあそんな冗談は置いておいてと
『紫原下ろして
さつきは担がれてないのに、あたしだけ担がれるとか贔屓だ』
「だって赤ちん」
「却下だ」