第10章 体育祭
「#NAME1#っち、そろそろ時間っスよー」
『…はっ』
次に目を覚ますとだいぶ人がグラウンド集まってきているのが見える
起こしてくれた彼にお礼を言いながら、凝り固まった首や肩を回した
「さー勝つっスよ!リレー絶対1番で#NAME1#っちにバトン渡すっスからね!」
『あたし涼太から受け取るんだっけ?』
「何回も練習したっスよね?」
この世界に来て超ハイスペックガールになったあたしは勉強も運動もお手の物!のためリレーの選手に選ばれことは小学生のころからあった
今回陸上部を差し置いてバスケ部のマネージャーがリレーに出るのだ。練習の際に他の組はざわついていたのは記憶に新しい
立ち上がり髪を手ぐしで整えていると涼太が「あ」と言いこちらに近づく
「目ヤニついちゃってるっスよー」
『えーどこ?』
「目瞑って」
目線を合わせるように屈んで来たので目が合う。動悸が激しくなった気がしたので目を瞑った
頭に葉っぱもついていたらしく、丁寧に取り除いてくれた
「はいできたっス」
『ありがとう。笑われちゃうとこだった』
「ねね。借り物競争で好きな人て出たら#NAME1#っち借りていいスか?」
『死ねと?』
そんなことされたら学年、生徒教師問わずいる涼太のファンに殺されてしまうと遠くを見つめる
「ダメっスか?」
『…いや、どうしてもって言うならしゃーなしだけど、他にもいるでしょ』
「えーオレ#NAME1#っちより仲良い女の子いないっスよ」
『ハウス』
「…オレ犬じゃないっス」
『涼太の太の点を上に移動すれば"涼犬"だけど』
「そうっスけど、いや違うから!」
『涼太が犬になったら大人気だろうね』
「全然嬉しくないっス…」
しゅんとする涼太を放っておき欠伸をしながら時間を見ると、起こしてもらったのがそもそもギリギリだったのか集合時間が迫っているのに気がついた