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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第69章 卒業式





最後のHR終了後、去年虹村先輩見送ったため何かあるのかと思っていたが外でバスケ部の後輩たちが待っていた

卒業生である自分たちより大泣きする彼らにもらい泣きしそうになる

けれど最後まで先輩で居たいという気持ちからなのか、なんとか涙をこらえ、それが終わると涼太に向かって女子が群がってきた


「黄瀬君!写真を一緒に…」

「あ、私も撮りたい!」

「ちょ、ちょっと待ってほしいっス!名前っちー!」

『先行こうか』

「オレらちょっと用あるから、先体育館行ってろ」

「お願いします」

「ごめん!すぐ行くから!」

「えー、オレ早く帰りたいんだけど~」

「もう少し我慢するのだよ」

『することバラバラ過ぎるだろ』


一緒に歩いていると最後のせいか、紫原も緑間も異性に呼ばれて去っていく

自分は結局呼び出しされて告白なんてなかったと3年間を振り返りながら征十郎と一緒に体育館に向かおうとすると、遠くから誰かが手を振ってくる


「名前ちゃーん!征十郎君!写真撮らせて―!!」

「せっかくだ。私も撮らせてもらおうか」

『雪さん、征十郎のお父さんまで…』

「オレは構わないよ」

『…あたしもいいよ。せっかくだし撮ろ』


小学校の卒業式、中学の入学式と撮っている。ここまで来たら撮るしかないだろうと写真を撮られた

ソロにツーショットに3人4人と複数枚撮られ、ようやく解放されると「卒業おめでとう」と声をかけられる


「いつでも遊びに来てくれて構わないよ」

『…そのうち遊びに行きます』

「先に帰ってご飯の用意してるから、気をつけて帰ってきてね」

『はい』


まさか征十郎のお父さんも写真を撮るとは思っていなかったと、2人に見守られて今度こそ体育館に向かう

雑談しながら歩く道中、今度は彼に頬を赤くした女の子が話しかけてきた


「あの…赤司先輩、話、いいですか」

『…先に体育館行ってるよ』

「ああ、終わったらすぐ行くよ」


あの女生徒と付き合うんだろうかと、彼の背中を見つめながら1人体育館へと歩き出す

もし征十郎がそれを選んでもお祝いできるようにしておけるように心の整理をしながら足を動かした






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