第121章 春と恋心
「へっくしゅ!」
『…花粉症?』
「2月3月がスギ花粉のピークなのだよ」
「花粉症じゃありません。誰かに噂されてたんです」
「テツくん、誰かって誰!?」
「…誰かです」
『とりあえず風邪ひくなよー』
バレンタイン騒動から2週間弱くらいだろうか、2月最後の週がやってきた
つまりそれはあたし達3年生の卒業までの日数が残り1ヶ月ない。ということになる
そんなことを気にせず受験から解放されてずーっとストバスに来ているため、特に変わりはない
「ラスト1ヶ月どう過ごそうかな…」
『どうって、いつも通り以外何もないでしょ』
「そうですよね…」
「赤司を抜いたあいつらが何か特別なことするわけがないのだよ」
「…2on2してるのかな?」
「身長のこと考えたんでしょうけど…赤司くんと紫原くんは最強すぎますよね」
『涼太と大輝ビビってるよ』
「…あの状況でビビらない方がおかしいと思いますけど」
あたしなら多分ビビらないと思うけどなー。と思いながらバスケをしている4人を見る
…あれじゃ勝つのは征十郎のチームかな
「緑間!ハンデでお前入っていいってよ!」
「なぜ入らなければいけないのだよ」
「いいから入ってほしいッス!」
「なら黒ちん俺のチームね~」
「分かりました」
「て、テツくんやるの!?」
『…体力限界になるまでやるなよー』
あの2人は小走りでコートへと向かい、いつも通りの6人で3on3を始めた
…何か、見てて和む