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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第69章 卒業式





「そろそろ行くぞ。遅刻してしまうのだよ」

「そんな焦る必要ないじゃないっスかー…どうせ青峰っち来てないっスよ」

「それとこれとは別だ」

『じゃあね、14番君キャプテン頑張って』

「なんで背番号が分かるのに苗字が覚えられないんですか…」


間違いないと、彼から言われたことに笑いながら手を振り去っていく

昇降口に行くと新しい生徒会メンバーから胸元に飾る花を配られ、3人で受け取って教室を目指した

到着するのと既にぱらぱらと人が集まっている

さすがに卒業式に遅刻する人はいないだろうとそのまま教室に入ると、さつきが手を振りながら駆け寄ってきた


「名前ちゃんー!おはよう!離れ離れになりたくないよー!」

『さつき、おはよう。高校行っても遊ぼうね』

「遊ぶ!毎日メールする!」

「オレも名前っちに毎日メールする!」

『…返せるとき返すね』

「やった!あとで体育館で写真撮ろ!記念写真」

「いいっスね!オレカメラ持ってきたっスよー!」

「…赤司はどこ行ったのだよ」

「赤ちんは答辞の確認で呼ばれてる~」

「黒子っちは?」

「テツ君まだ来てないんだよね」


さつきがそう言った瞬間、背後に気配を感じる
誰だと思い振り返った瞬間、桃色の髪と一緒にその人物が飛んでいく

彼女が飛んでいく時点で誰かはすぐに分かり、卒業式前に倒れないか心配する
まあいつものことだし問題ないだろう


「黒子っちいつもに比べて遅くないっスか?」

「下で花を受け取ろうとしたら気がついてもらえなくて、時間がかかってしまいました」

「へーそうなんだ。オレなんかすぐもらえたけどねー」

「ちなみに赤司君と青峰君は?」

「赤司君は答辞の確認!青峰君は置いてきた!」

「…遅刻しないといいがな」

『フラグ立てるのやめて』


さすがに卒業式の日くらい親が気にかけてくれるものじゃないか、なんなら雪さんはしっかり休みを取ってカメラを用意し「征十郎君と名前ちゃんの写真を撮る!」と朝からハイテンションだった

雨さんも来るんだろうかと考えていると、空いている扉から赤い髪が入ってくる






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