第10章 芽生え
あのあと無事に紫原と青峰をベンチに座らせた緑間は、あたしを空いている隣りのベンチに座らせ、緑間はあたしの隣りに座った
『み、緑間』
「擦るな、目元が腫れるのだよ」
『もうすでに擦っちゃってるもん』
「はぁ…これを使うのだよ」
ため息をした緑間は、あたしに水色のハンカチを差し出してきた
『わ、悪いよ
マスカラ付いて黒くなっちゃうし、』
「じゃあ無理矢理にでも使わせてやるのだよ」
そう言って涙を拭ってくる緑間
ほら、ハンカチが黒く染まっちゃったじゃん
『ありが、と』
「別にどうってことないのだよ」
『緑間は優しいね』
「何があったのだよ」
・・・これ状況言うの恥ずかしくない?
嫌いって言われて、ショックで泣きましたーって…
恥ずかしいな
ただでさえ泣いてるとこ見られて恥ずかしいのに
「早く言うのだよ」
『え、あ、青峰と紫原にお礼言って、嫌いって言われて…』
う、やっぱり恥ずかしい
さらにまたなんか涙出てきて恥ずかしさ倍増
「お礼言って返事が嫌いだと?」
『お礼から、顔が赤かった理由当てが始まって、理由がわからないって言ったら』
「…それは流石に意味がわからないのだよ」
『だよねー』
なんで顔赤かったんだろ
それより今は、恥ずかしいから泣き止め自分