第67章 雪遊び
バレンタイン騒動から半月、学校も行っても午前中で解放されるようになった
受験から解放された彼らは学校終わりの午後めいっぱいつかって、ストバスに行ったりゲーセンに行ったり大忙し
こんなに遊んでて勉強は大丈夫なのかと心配になるくらい遊ぶ日々が続く
来月の今頃にはもうこんな風に制服を着て遊ぶこともなくなっているんだろうと、それに毎日付き合っている
「へっくしゅ!」
「なんだテツ、花粉症かぁ?」
「ちょうどスギ花粉のピークなのだよ」
「花粉症じゃありません。寒さです」
「テツ君大丈夫?風邪ひいてない?」
「大丈夫です。ありがとうございます」
「これだけ寒ければ風邪もひいてしまうかもしれないね」
『いや…今のところみんな健康そうだけど』
「名前っちが言うなら問題ないっスね!」
「いや黄瀬ちんと峰ちんは風邪とかひかないっしょ〜」
「そうだね!青峰君は大丈夫!」
『涼太もバカだから』
いつもならご飯を食べてから割とすぐ学校を出ていくのだが、今日は帰る様子を見せない
なぜなら昨晩東京に雪が降り、珍しく積もったので雪遊びをしたいという話になったから
「ほら着いた!ここなら残ってるっス!雪!」
「ここだと校舎で日が当たらないからね、見事に残っている」
「誰も足跡つけてないよ…いいのかな」
「おらっ」
「あー青峰君!真っ白で綺麗だったのに…」
大輝の靴底により汚された雪をさつきが残念そうに見つめる
これから彼らが遊ぶため踏みつけ投げ転がすのだ。こんなの序の口だと見ていると早速踏みつけた彼が素手のまま雪を掴み玉にしていた