第116章 志望校
『…高校?』
「俺と一緒に洛山に来てほしい」
『…ごめんね、征十郎
あたしは、期待にこたえることができない』
『#NAME4#さん、#NAME5#さんをここに置いていきたくない
それに…』
"あたしは消えてしまうから"
伝えたかった言葉だが、それは混乱を招くのに十分だったため、伝えられない言葉と変わる
それがやっぱりもどかしくて、何かにこの感情をぶつけたくなった
「では#NAME1#は、どこに行くんだい?」
『実は誠凛に推薦して貰って、だからあたしは誠凛に行く予定』
「新設校のか
#NAME1#なら洛山からの推薦も来ていたし、十分な学力もあるだろう?
それにその方が#NAME4#さん達も喜ぶと思うが」
『…いいんだよ
近くに居られる方が、嬉しいと思ってくれるって信じてるから』
ふと浮かんだのは#NAME4#さんと#NAME5#さんの顔であたしの顔とは全然似てない美形な2人だが、それなりに良い家族だと思っている
そんなことを考えていると急にドアが開いて、少しビビっていると紫原がひょこりと顔を出した
「赤ちーん、#NAME1#ちーん
峰ちんがストバス行こうだって~」
『だって、どうする征十郎?』
とりあえず青峰グッジョブ、いいタイミングで空気読めないこと言った
てかこの空間きついから早く征十郎答えて下さい。お願いします
て言うかあの6人残ってたのか…なんて考えているといつの間にか征十郎が立ち上がり椅子をしまっていた
「そうだな、行こうか」
『…書類は?』
「たまには明日に回しても良いだろう」
そんな征十郎の意見が珍しく、目を見開いていると紫原も驚いたのか食べようとしていたお菓子床に落としてしまっていた(包みに入ったままなので食べても可)
あたし達に征十郎は大丈夫か?と言って心配してくれたが、ある意味征十郎の方が心配だというのは…言わないでおこうと思う