第66章 本当は
そんな初詣からあっという間に冬休みが明け入試がやってくる
紫原から始まった試験はあっという間に関東勢に来て、全員今のところしっかり合格を掴み、残すは征十郎のみとなった
本日合格発表を見に京都に行っている彼は確認したら電話をくれるというのでみんなでマジバで待機する
「もしもし名前か?」
『はーい、どうだった?』
「受かったよ」
『まあそうだよね、受かったって』
安堵の顔をしているテツヤと緑間を見ながら耳から携帯を離しスピーカー設定にし机に置く
まあ彼が落ちる姿はどんな状況でも想像できない
熱が出ていようがインフルだろうが彼はきっと合格する気がすると考えていると、同じことを涼太も思っているらしく話し始める
「赤司っち合格って言われても…やっぱりって感じっスよねー」
「オレだって落ちるときは落ちるよ」
「き、聞こえてるんスか!?」
「赤司だから聞こえてんだろ」
「その超人設定は何なのだよ」
「でも、これで全員合格しましたね」
「そうだね~」
『いつ帰って来る?』
「今日戻ってもいいんだけどね、他にもやりたいことがあるから明日帰るよ」
「遠いと大変っスねー…」
「きーちゃんもちょっと遠いよね?」
「赤司っちと紫原っちほどじゃないっスよ」
「新幹線使うくらいなのだから当たり前なのだよ」
もう少し近い場所を選んでくれても良かったんじゃないかと考えるが彼らが決めた道だ
あたしがとやかく言う必要も言える権利もない
征十郎との電話を切り無事全員合格が確認できたのでキセキ達とは別れ、1人帰路を歩き始めた