第65章 初詣で合格祈願
参拝が終われば次はおみくじの行列に並ぶ
順番が来たので六角柱の木箱を振ってそれぞれ結果を確認し、見せても教えてもないのに結果を告げ始めた
「今年も吉だね」
「大吉なのだよ!」
「また中吉っス」
「私は小吉」
「オレは吉~」
「あー…半吉だな」
「末吉です」
今年は緑間大吉なんだと嬉しそうな彼を見ながら自分の結果を2度見する
そんな固まったあたしにテツヤが不思議そうに首を傾げていた
「どうしたんですか?」
「名前っち凶でも出たんスかー?」
「出たらそれはそれですごいのだよ」
「マジか!?見せろ!」
『…いや、凶じゃない』
持っているおみくじをみんなに見えるように持つと、間違いなく最初に目に入る大凶という2文字
受験前になんてものを引いてしまったんだと持ち直し内容を読むと、散々なことが書いてある
『ええ…どれもものすごく悪いんだけど』
「だ、大丈夫だよ!」
「そっスよ!ほら、御神木に結びに行くっス!」
良い方向に考えれば今が大凶なだけでこれから運勢は上がっていくのかもしれないと、去年緑間が結んでいたあたりにおみくじを結ぶ
卒業まで残り3ヶ月、何もないことを祈ったのだが、嫌な予感しかしないのは気のせいだと信じていたい
その後、去年のように屋台で買ったものを食べ、ストバスコートに行きなぜかあたしは着物姿でストバスを観戦させてもらった