第65章 初詣で合格祈願
到着するとテツヤとさつきが2人で話しながら待っている
約束して来たんだろうかと彼らに近づいていくと、存在に気がついたさつきが大きく手を振りテツヤもこちらを向いた
「名前ちゃん!赤司君!明けましておめでとう!」
『さつき、テツヤ明けましておめでとう』
「おめでとう。青峰は一緒じゃないのかい?」
「おめでとうございます。青峰君はお肉の屋台探しに行ってますよ」
「名前ちゃんいつもにも増して綺麗だね!」
「はい。よく似合ってますよ」
『ありがとーさつきもテツヤも優しいね!』
「…お前たち早いな。明けましておめでとうなのだよ」
そうして喋っていると今日のラッキーアイテムなのか獅子舞を手に持った緑間が現れる
正月らしいラッキーアイテムだと思いながらみんなで新年のあいさつを返すとこちらをジッと見つめてくる
「苗字か?」
『オレンジの髪なんてそうそう居ないでしょ』
「名前ちゃん綺麗だよね!」
『やだ照れちゃう!』
「…馬子にも衣装なのだよ」
この言葉帝光祭の時にも言われたなと思い出し、彼から褒め言葉を滅多に聞いたことないがあたしは彼にどう思われているんだろうかと、緑間をジト目で見つめ返す
『似合ってなくて悪かったね』
「名前ちゃん似合ってるよ!?」
「緑間が褒めるのに慣れてなく、素直になれないだけだ。許してやれ」
『知ってるよ。素直に言いなって』
眼鏡のブリッジを上げる彼は褒めるつもりはないらしいそのまま待っていればなんだかいい香りが漂ってくる
なにかと思って振り返ると大輝がチキンを食べながら「あけおめ」と言い立っていた
返事を返すとあたしをジーっと見てきて、何か恥ずかしくなってくる