第115章 遭遇
「日向、その子のこと知ってるのか?」
「俺に生徒手帳届けてくれた奴で帝光の監督!
てか伊月、月バスで特集されてんの見てただろ!?」
「お茶の子…そんなすごい奴だったのか!? 」
『もう引退したんで元監督です。元
て言うかお茶の子じゃなく、#NAME2##NAME1#なんですけど』
「#NAME1#さんか!
俺は木吉鉄平、このー木なんの木♪気になる木~♪ の「木」に大吉の「吉」で木吉だ
んで鉄アレイの「鉄」に平社員の「平」で鉄平だ 」
『いえ知ってます。照栄中無冠の五将、鉄心の木吉さんですよね』
急に歌い出したことはスルーしておき先ほど開けてもらったお茶を口に含む
横では伊月さんが「お茶をもらったからチャオ!」とダジャレを披露して、生で聞くのはやっぱり違う…!と内心ガッツポーズをした
「それよりも、帝光の元監督が何でこんなとこに?
全中終わって1ヶ月経ってないだろ?」
『ちょっと事故りまして、骨折で入院中なんです』
「ある意味すげぇ運だな」
「そうか?
事故でも階段から落ちたとかの可能性もあるだろー」
『…そういうことでいいです』
「違うみたいだよ木吉」
「そういうことでいいって本人がいってるんだからそれでいいじゃないか」
「良くねぇよ!」
『いや、いいです』
チャリと事故ったなんて普通言えないよね。て言うか初対面に言えるほどあたしそんな口軽くないから!多分!
でも軽いのりでチャリと事故りました!でも言っとけば良かったかも
どっちが正解だったのか分からないがあたしはそれを悩んでいると、そう言えば。と木吉さんから話を切り出されたため顔をあげた
「#NAME1#さんはどこの病室だ?」
『2つ上の階の個室です』
「あ、あの噂の中学生か!?」
「…中学生!?」
「そいえばこいつらに何年か説明してなかったな」
『てっきり知っているのかと思ってました』
まあ体型的に高校生に見えても仕方ないか、一応女子では大きい方だし
あれ、でもあたしタメ口で話されてたよね。同級生あたりだと思われたのか…なぁ
とりあえず車椅子の背もたれに寄りかかる。そうすると日向さんが何か気づいたかのかに目を見開きあたしのことをじっと見つめてきた
怖いの一言に尽きる