第114章 お願いだから
「#NAME1#っちの実のお父さんって、虐待してた…!」
「虐待!?」
『あくまでぶつかってきた人は推測
詳しいことは#NAME4#さんと警察人の方が知ってると思うよ』
「じゃあ、見つけたというのは…」
「緑間が考えているので正解だろうな
ただの橙崎の金欲しさだ」
「橙崎…?」
僕が疑問に思い口に出した言葉は思ったより大きく、7人からの視線を浴びた
#NAME1#さんは視線を落とし、そのせいでオレンジ色の前髪が顔に掛かり表情が見えなくなってしまったが、何となく予想はついていた
『あたしは橙崎のただの拾い子
緑間は分かるんじゃない?橙崎なら』
「…赤司と並ぶ日本有数の名家だ」
「そいえば#NAME1#ちんの家行ったとき表札見たけど、そんな名字だったかもー」
「それより#NAME1#ちゃん、拾い子って」
『…何さつきそんな悲しそうな顔してんの?
いいんだよ。過ぎたことだから』
驚きで声が出ない僕はただ会話を眺めることしかできず、気付くと帰る時間にまで進んでいた
その帰り、僕達の間に会話がとても少なかったことは言うまでもないことだった