第114章 お願いだから
『おわっ!』
「#NAME1#!」
前にキセキ達が居るのにどうしてあたしがぶつかるのかなぁと疑問に思って舌打ちしたい衝動に駆られたが我慢して立ち上がろうとした
しかし痛みが酷く立ち上がれずに顔を歪ませ、相手を見ようと上を見るとよく見たことがある顔が居た
『…な、んで』
「意外と早く見つかったなぁ
お前が居れば、俺に金入って…」
グタグタ何かを言いながら倒れた自転車から抜け出してあたしに一歩一歩近付いてくる男
先程も言ったが本当その顔はよく知っているということを理解している一方、脳内では警報の音がものすごく大きい音で鳴っており、倒れそうだった
『ひ、』
「#NAME1#ちん!」
その瞬間ある紫原が走ってきて、バァンッと目の前にいる男を投げ倒した。さすがは巨人
て言うかあたしなんでこんな内心落ち着いてるんだよ
なら普通に逃げろよおい
そう思ってても身体がまったく動かなくて、むしろガタガタと震えている
と言うよりも立ち上がることが不可能なためそれ以前だ。叫べよ、早く
「#NAME1#!」
『ぁ、せい「大丈夫か?!」』
「黄瀬くん、警察に連絡してください」
「ひゃ、110番ッスよね!110110…」
「紫原、しっかり取り押さえておくのだよ」
「うん」
ちらりとその男の人を見ると、意識をどこかへ飛ばしているようだった
ねぇ、お願いだからさ
やっと問題が終わったんだ。もう、問題を起こさないでよ