第113章 引退
「…このピアス黄瀬くんのと同じですか?」
「そうッスよ!」
「黄瀬くんに聞いてません」
「ヒドッ!?」
「髪が長いせいか気付かなかったのだよ」
「…ま、似合ってなくはねーよ」
「峰ちん素直に似合ってるって言えば~?
#NAME1#ちんによく似合ってるしー」
「そうだね。いいんじゃないか?」
『あー、ありがとう?』
「褒めてるよ」
『じゃあありがとう』
涼太の扱いは変わらないなーとしみじみ感じながら褒めているのか分からなかったものに疑問系でお礼を言うと、素直に褒めていることが分かったため再度お礼を言った
普段こいつら褒めてる振りして貶しているからよく分かんないからこそが理由なんだけど…こいつら分かってんのかな
「同じピアスって…何かの記念でつけたの?」
「もちろん付き合っ
『涼太が片耳にしか開けなくてもう片方もったいないから』」
「黄瀬ちん嘘ついたー?」
「…ごめんッス、紫原っち
て言うか#NAME1#っちもそんな否定しなくてもいいじゃないッスか」
『誤解されたくない』
「そもそも嘘と言うものはつくものではないのだよ」
「緑間ってほんと真面目だな」
「ついて良い嘘と悪い嘘があるからな、それを守れば良いだろう」
「…赤司くんが優しいです」
「それはどういう意味だ黒子」
「そのままの意味です」
よく征十郎にそんなこと言えるな。いや、あたしもよく言ってるかも…しれない
今までのことを少し振り返ってみると意外と言っていることに気付いて、よくここまで生きてこれたなぁと考えた(一人称俺なんだから普通なんだが)
懐かしいと考えながら歩いていると、大輝がストバスを見つけて涼太と共に走り出してそれにみんなに着いていく
けれども、それを止めたのは前から来た自転車だった