第113章 引退
帰り道、今まで変える時間が早かったせいか道の明るさに違和感を持ちながら歩いていた
ポツリと呟いた言葉は意外と大きくて、みんなが反応したのはちょっと意外
『引退か…』
「まだ実感がないのだよ」
「高校になっても多分続けっしな」
「推薦どんどん来てるもんねぇ…」
「恐らく全中が終わったから増えるだろう」
「俺あーいうの苦手なんだよね~」
「僕はそもそも来ませんから…」
『…幻の6人目も良し悪しだね』
気づかれてはいけないのがミスディレクションのため仕方がないことなのだが、レギュラーなのに推薦が来ないのは…それは気にするよな
少し沈んだ表情を見ながらドンマイ。と励ますとあたしの右耳にテツヤ視線が来ており、ピアスの存在を思い出した
「#NAME1#さんピアス付けたんですか?」
「ピアス~?」
「#NAME1#ちゃんがピアス!?」
「意外…なのだよ」
「てか生徒会がやっていいのかよ」
「一応校則違反ではないな」
「みんな俺の時の反応と全然違うんスけど!?」
『犬だからじゃない?』
「いつになったら俺人間になれるんスか…」
『早く人間になりたーい』
某アニメの名セリフを叫んでから見せてー!と来たさつきにはい。と言って右耳に髪をかける
そうするとなぜか涼太以外が全員そちらに移動して感想を述べ始め、あたしはどうすればいいのかと少し困った
…少し、恥ずかしい