第112章 守られる人
全中が終わって宿題も終わっていて、始業式で引退だなー。と実感してる中
涼太から助けて欲しいッス!と電話が来て家に行ったとたんにびっくり
『えっと、これはどうすればいいのかな?』
「た、助けて#NAME1#っち!
ピアス開けたいんスけど、怖くてできないッス!」
『…おう?』
そう言われれば涼太がピアスを開けた日は8月30日だったな
記憶をザッと探って、出た結果がこれなのだが…恐らく今はその内容だ
『男ならサッサと開ければいいのに…』
「む、無理ッス!」
『ったく…涼太はさ、ピアスの場所に意味があること知ってる?』
「知ってるッスよ!
男は右、女は左につけると同性愛って意味ッスよね!」
『へー。そうなんだ』
「知らなかったんスか!?」
『聞いたことあるような気がするけど、忘れた』
「とりあえず#NAME1#っち!
俺の左耳にピアスの穴開けて欲しいッス!」
『…うん。でも先消毒ね』
「あ、忘れてたッス」
『ほれ貸せ』
涼太の左側に座って耳に手を添えて消毒していく
顔をふと見てみると少し強張っており、緊張しているということがものすごく伝わってきた
『もう少し力抜かないと余計に痛いと思うけど…?』
「無理ッス!」
『(…どうしろと!)』