第111章 最後の全中
「微妙に痛いです」
『だってテツヤがウジウジするから』
「でも」
『だーかーら!
テツヤがそんな責任感じなくていいの!
とりあえず荻原くんとの念願の試合を楽しんでこい!』
「#NAME1#っち男らしいッス…」
『前から言ってるけど、あたし女だからね?』
さっきテツヤがあたしのこと女性とか言ってるけどこいつらやっぱり女じゃなくて男として見てるよね
まあそれもある意味嬉しいけど。と呟いてからベンチに座る
相手校のベンチから視線を感じてその方向を向くと荻原くんが心配そうな顔をしてこちらを見ていたので、大丈夫という意味を込めてニコリと笑っておいた
『それじゃあ、スタメンの発表をしようか』
「はいはいはい!俺出たいッス!」
『征十郎、緑間青峰紫原とテツヤ
第2Qからテツヤが涼太と交代、第4Qに涼太がベンチで』
「…既に決まってるんスね」
『直前に決めるわけないでしょ
それより中学ラストの試合ですが、何か言いたいことある?』
「そうだな…
最後だが、いつも通りの帝光のバスケをしよう」
「…出番増やして欲しかったッス」
「一本でも多く3Pを決める」
「特にねーな」
「終わったらお菓子ね~」
「緑間くん去年と言ってること同じですよ」
『それだけ何も変わってないんでしょ
ね、さつき』
「…うん!」
1度変わりかかった帝光バスケ部、それをあたしがこっそり(いやかなり目立ってたかもしれないけど)戻したのを知る人はそこまで居ない。けど、それで良い
キセキの世代も、幻の6人目も、マネージャーも、みんな笑ってるんだから
『よし!
それじゃあラスト、行ってこい!』
「「「「「おう!」」」」」