第111章 最後の全中
「#NAME1#さん!」
「れ、レフェリーストップ!」
ガッ!と痛々しい音と共に殴られたあたしはコートに横たわっており、少し薄れている意識の中であたしを呼ぶ声が遠くから聞こえた気がした
ふとバスケットボールで殴られた部位に手を当てると血がでており、制服血で汚れちゃうなー。なんて考えていたりしなくもない
「#NAME1#ちゃん大丈夫!?」
『あー、うん。とりあえず制服汚したくないからタオル持ってきて』
「制服よりもお前の心配がなのだよ!」
『はいはい。でもちょっと起こしてくれる?』
「んー」
『さて、これから試合に出る人に言おうか』
「は、はい!」
『全力でやんないと…あ、やば』
「#NAME1#ちん!」
『あ、ごめん』
クラッと貧血が起きたのか傾いた身体、しかし支えてくれていた紫原のおかげで倒れることはなかった
この状態だと決勝戦見られる…かな
「#NAME1#大丈夫かい?」
『ダメっぽい』
「ならば仕方ないな。医務室へ連れていきたい所だが…俺は主将で、この場に残らなければならない」
「あ、じゃあ俺が#NAME1#ちん連れてくよ~」
『ごめん頼むわ』
さつきに怪我した部位に応急処置をしてもらって、紫原に支えられながら歩いていく
テツヤが怪我するならば、あたしが怪我した方がよっぽど良い