第111章 最後の全中
《試合終了ー!!
明洸中学校決勝進出ー!!》
翌日、決勝と準決勝の日。あたし達帝光の相手は鎌田西と、去年帝光を困らせたところだ
ちなみに先ほど荻原くんの明洸中学校対京泉中学校の試合で、結果は明洸が勝利だった
つまりそれは、テツヤと荻原くんの小学生からの約束が果たされるということである
そして今日であたし達3年生の、中学生最後の公式試合ということでも
『それじゃあ準決勝と決勝ですけども体調は大丈夫…だね!』
「今治癒の眼使ったッスよね!」
『だって聞くよりもこっちの方があきらかに早いし』
ベンチにて、アップが済んだ選手達の様子をさーっと見るといい感じに体が暖まっている
ちなみに今日のスタメンはとりあえず決勝でキセキ全員を使うため、準決勝は温存しようかと考えている
「#NAME1#さん、あの、最初から試合に出たいんですけど…」
『…荻原くんか』
「黒子ちんが最初から出たいなんて言うの珍しいね~」
「テツは自分から出たいとか言わねーからな
どっかの誰かみたいに」
「…なんかすごい俺な気がするんスけど」
「気のせーだろ」
『…前半だけなら、いいけど』
原作では去年帝光を困らせた双子の片方がテツヤをバスケットボールで殴るっていうことがあたしの頭によぎり、出てほしくないと言う気持ちがあった
殴るのは後半だったから…それまでに点差開かせて残りは反射神経がいい大輝に任せれば大丈夫、かな
『ってことで、準決勝はキセキ抜きで9~12までの子とテツヤで
後半は大輝を出すから』
「はい」「おう!」
光が居なくても帝光の選手ならば十分通用するだろうと考えてテツヤを送り出す
コートに並んできたのはやはり去年帝光を困らせた双子も居て、少々不安な気持ちが溢れてきた