第110章 夏祭り行こ!
涼太のことを追いかけていた女の子達の声が聞こえなくなったため、諦めたんだろうと思い安堵の溜め息を吐く
そしてあることを忘れていることに気づいて少し顔が青ざめた気がしたが、とりあえず涼太に聞こうと口を開いた
『そう言えば、征十郎達待ってると思うんだけど』
「俺、#NAME1#っちと2人で回りたいッス!」
『いやダメだろ』
「やっぱりそうッスよねぇ…」
項垂れている涼太を見ていると不憫に思えたため何か良い案はないのかと考える
て言うか普段の涼太への扱いの方がよっぽど不憫に思えるけど、それはまあ仕方ないことなんだろう
『…仕方ないなぁ
あたしから征十郎に連絡しておくから、少し遊んで帰るよ』
「少しなんスか!?」
『だって大輝の勘とかテツヤの推理力とか、さらに征十郎の頭の良さを考えると…言い訳がバレそうじゃん』
「そうッスけど…」
『嫌なら戻る』
「そ、それでいいッス!」
『じゃあほら、行こ』
「はいッス!」
涼太から手を繋がれて屋台が出ている表通りへと向かう
先程の言葉通り少し店を回ってから帰ったため去年と比較すると短い時間だったが、あたしにとっては楽しかったため良しとする