第110章 夏祭り行こ!
「…黄瀬遅くね?」
「何かあったんですかね…」
「混んでいるかと考えていたが、これだと遅すぎるのだよ」
涼太が飲み物を買いに出てから15…いや20分が経過した
さすがに飲み物だけでこんなに時間がかかることはないだろう。と話をしているが、答えは簡単に出て来た
『…逆ナン』
「あー、きーちゃんモテるもんね…」
『あとはほら、去年おみこしの人と話してたじゃん?』
「…確率としては前者の方が高いな」
『あたしも征十郎と同意見だけど、とりあえず逆ナンから助けるべく誰か迎えに行かないと』
「そうだね~、飲み物欲しいしー」
『あ、涼太への心配じゃないんだ』
紫原の率直な意見にツッコミを入れてから迎えに行く人は誰がいいかと話し合った結果、なぜかあたしが行くことになった
個人的に言うと浴衣姿だから動きづらいため迎えに行きたくはないのだが、話し合いの結果ならまあ仕方ない(それに涼太ファンが怖い)
『…ってことで行ってきます』
「何かあったらすぐに連絡だ。いいな」
『それくらい分かってますけど!?』
「早く帰ってこいよ」
『なら大輝が行ってよ』
「面倒だからパス」
『…ったく』
まあそりゃ男子が行くより女子の方がいいけど、なんでさつきよりあたしかな
明らかにさつきの方が美人なんだから涼太のファンも反対の意見が出ないだろ
とりあえずそこら辺を1人で歩いているとそこらの人よりはでかい黄色い頭を見つけたためにそこへと歩き出す
彼は予想通り女子に囲まれていた