第61章 退院祝いパーティー
結局時間ギリギリまで紫原は食べており、彼1人で何人分の元を取れたのか気になるくらいだった
というか大輝と彼の2人だけでかなり食べていた気がするのと、他の面々もそれ相応に食べていたのでグループで見れば間違いなく元は取れただろう
お店をでるがまだおやつの時間にもなっていない
目的は済んだのでこれで解散でもいいが、なんだかそれには早い気がすると考えていると、涼太が手を上げた
「ゲーセン行こっス!」
「いいね!行こ行こ!」
「あー?そこはバスケじゃねえのかよ」
「だってボールないじゃないっスか」
『いや普段もボール持って移動してるところ見たことないけどね?』
そう言えばいつも帰りにストバスコートに行ってバスケをしているが誰かがボールを持っている様子はない
誰が持って来ているんだろうかと考えたが華麗にスルーされ、涼太は緑間の方を向く
「緑間っちも、おは朝のラッキーアイテムにいいグッズあるかもしれないっスよ」
「…ならばついていってやってもいいのだよ」
「よっし!黒子っちと青峰っちもトーゼン行くっスよね!」
「ま、いーんじゃねえの?」
「ボクのUFOキャッチャーの実力見せますね」
「あーそうだ黒ちんお菓子取ってー」
「テツ君!私も!」
「はい。頑張ります」
ゲーセンに行くだけなのにすごい盛り上がりだと彼らの事を見ていると、涼太がこちらを見て笑っている
確かにみんなでゲーセンは行ったことがないので楽しそうだと、あたしと征十郎は行けなかった彼らのゲームセンターに行く話を思い出した
「名前っちも赤司っちも!」
『うん。まあたまにはね』
「名前が行くなら行こうか」
『…あたしが行かないって言ったらどうするの』
「家まで送るよ」
『いらないって、ゲーセン行くよ』
そう言うと征十郎が嬉しそうに笑う
いつもより幼く見えるその笑みに驚きながら、近くのゲームセンターへと歩き始めた