第110章 夏祭り行こ!
全中出場が決まってから夏休みの前日、部活は終業式だからと言って休みにした
ただしキセキ達とは同じクラスなのでどうあがいても1日何回も会うのだ
「みんなでお祭り行こ!」
『…お祭り?』
「去年みんな会ったやつでしょ~?
#NAME1#ちん覚えてるー?」
『それくらい覚えてるけど!?』
「その夏祭りにみんなで行こうかという話になっているのか…
いいんじゃないか?去年のようにならないようと」
「赤司くん…あれは仕方なかったんです」
「だからと言って、また去年のようになるのは嫌なのだよ」
『すみませんでしたね』
「#NAME1#っち逆ギレ!?」
『キレてない』
椅子に座っているあたしを包み込むように立って抱き締めている涼太にツッコミを入れてから呆れの溜め息を吐く
慣れって怖い。いつの間にか教室にいる人達の中で今の状態にツッコミを入れる人が消えてる…!
「俺は肉食えりゃ何でもいいけどな」
『あー、男らしい男らしい』
「…棒読みなのだよ」
「俺も明日は大丈夫ッスよー!」
「俺も~」
「僕も大丈夫だと思います」
『多分だけどあたしも』
「じゃあ明日、お祭りの入口に集合ね!」
『時間忘れてる』
「5時半頃が妥当ではないかな
混みやすいと言えば混みやすいが、6時過ぎたらまたそれで混んでしまうからね」
「じゃあ5時半ですか?」
「そうだね~」
とりあえず集合時間も場所も決定したため下校してもOKとの指示もあるので帰ろうとスクールバックを肩にかける
去年と同じような風がどこからか吹いてきて、袖がヒラヒラと揺れる
こっちの中学最後の夏が来る