第61章 退院祝いパーティー
「オレ何にしよっかなー、名前っち何にする?」
『紅茶』
「じゃあオレも紅茶にしよ!」
『…待って、お汁粉あるんだけど』
「えーそんなわけないじゃないっスかあ」
まさかの自分で掬うタイプのコーンスープの隣にお汁粉と商品説明がある
蓋を開ければ確かに独特の甘い香りが漂ってきて、気が付いた涼太も意外だったのか「はは…」と乾いた笑いを浮かべていた
『まあいっか、希望通りってことで』
「そうっスね、ていうか赤司っちに飲み物聞いてなかったスけど…」
『征十郎はお茶系ならなんでも平気、緑茶でもほうじ茶でも、紅茶でも』
「あーそうだった、名前っち赤司っちと仲良いっスもんね」
『付き合い長いだけだよ』
大輝と紫原に頼まれた飲み物をグラスに注ぎ、緑間のお汁粉をコーンスープを入れる陶器に入れる
なんだかお汁粉をこれに入れるなんて変な感じだと3つをお盆に乗せると、涼太が紅茶を用意してくれたらしくティーパックが浸かった同じ3つを乗せてきた
何を飲むか聞いていないさつきとテツヤはどうするんだろうと店内に視線を巡らそうとすると、お皿にケーキとパスタをバランス良く乗せた2人が現れる
『ちょうど良かった。飲み物何にする?』
「自分で持っていくから大丈夫だよ。ありがとう」
「黒子っち!ここバニラシェイクあるんスよ!」
『なんで』
「私期間限定のマロンラテにしようかなー」
飲み物に力入れているのかと言うくらいのラインナップに驚いたが、流石に涼太が好きなオニオングラタンスープは無いらしい
そりゃそうかと思いながらテツヤとさつきを置いて席に戻ろうとすると、涼太がお盆を持ってくれている
せっかく付いてきたが手ぶらで戻ることになってしまったので、せめてお盆から彼らの前に飲み物を置いていこうとすると、既に大輝と紫原のフードファイトが始まっていた