第61章 退院祝いパーティー
そうして日々は過ぎていく
授業中先生から「勉強しろ」と言われることが増えたり、休憩時間に「塾の課題が終わらない」と勉強している子も出てきた
受験が近づいていることが身に染みているなかでもあたし達のメンバーの雰囲気は何一つ変わらない
気が付けばみんなと約束していた土曜日が訪れており、目覚ましの音で目を覚ました
『はあ…眠』
部活があった時に比べれば寝ているはずなのに何でだろうと重い瞼を擦りながら考える
もう雪さんは家を出ている時間のため、誰もいないリビングで彼女が作ってくれたご飯を温めている間に顔を洗ったり色々済ませ、ご飯を食べた
身支度を整えていると着信音が鳴る。何かと思って開くと涼太から「今から行くっスー!」と可愛い顔文字付きのメールだった
『いや…早いよな』
時計を見るが聞いていた時間よりまだ全然早い。彼が向かってきている以上準備を急がねばとのんびりしていた手を急がせる
どのくらい時間が経ったのかまた着信音が響く。確認すると同じ人物から「着いた!」と短いメッセージだったので、玄関へ行き扉を開けた
「おはよ名前っち!」
『おはよう…だいぶ早くない?』
「昨日の夜やりたいこと思いついたから早く来たっス!」
『それなら昨日連絡してくれ』
なんだか同じようなことを征十郎にも言ったことある気がすると思いながら、家に涼太を上げる
一体なにしたいんだろうと考えながら彼をリビングに通し、最低限の準備が終わっているあたしは彼にお茶を出してから机を挟み前に座った