第61章 退院祝いパーティー
「ハロウィンは置いといて、スイーツ食べ放題ならどうだい」
「食べ放題?!」
「駅前のビルに入っていただろう」
「あ!そこならネットクーポンあるよ!私会員登録してる!」
「なら焼肉食べ放題の方がよくねぇか?」
「体育祭の副賞で食べたばかりなのだよ」
「でも甘いもんばっかじゃなあ…」
「そこならご飯もあるらしいっスよ!姉ちゃんが言ってたっス」
別に構わないがこんな平均身長190近いメンバーで行くのかと考えていると、テツヤが調べたらしくホームページを紫原と一緒に見ていた
なんと微笑ましい光景だと思うがあたしたちは今受験生、そんな余裕があるのかと涼太と大輝を見ながら考える
『ていうか、受験まであと半年だけどいいの?』
「気分転換っス!」
『涼太が勉強してるところ見たことないけど』
「なんとかなんだろ受験なんて」
『…推薦で落ちたらどうするんだ』
いやよっぽどのことがない限り大丈夫だろうと自分に言い聞かせるが彼ら、いや大輝の知能だとかなり心配だ
さつきがいるから大丈夫だろうと信じているものの、そんな思いからかお腹がいっぱいになってしまったような感覚がする
「もう食べないのかい?」
『いや受験の事考えたら胃が…』
「名前ちゃんでも受験心配なの?」
『涼太と大輝が』
「ああ…」
「大丈夫っスよー!何とかなるっス!」
先ほどの大輝と同じようなことを言っている涼太に溜め息を吐いた
これで食べずに部活前に紫原がお菓子を分けてもらっては意味がないのでとりあえずお腹に入れておくことにしたご飯を食べ進める
ああ違う、もう部活ないんだと既に1ヶ月以上前に終わった存在が身に染みていることを確認していると、話題が逸れていることに気が付いたさつきが我に返った