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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第60章 訪問と進路





さらに何日後、世間的には休日だが本日帝光中は体育祭でキセキ達が来る予定はない

別に違和感があるわけではないのだが、何だか寂しいなぁなんて考えているとまた意外な人物がやってきた


「やっほー名前ちゃん!」

『和成、わざわざここまで来たの?』

「そりゃ入院したって聞いてさー、心配っしょ?」

『別に放課後とかでも良いんだけど』

「キセキの世代と鉢合わせちゃいそうだからさ、今日帝光体育祭だから大丈夫だろうって」

『…情報網すごいね』

「帝光有名だから簡単に手に入るぜ!」

『いや普通に知れるって言おうよ』


別にキセキと鉢合わせても持ち前の順応力とハイスペックで何とかなると思うんだけどと考えていると、和成が歌を口ずさみながらベッド脇の椅子に座る

なんだか機嫌良さそうだなと彼を見ていると、彼の視線が右耳に刺さった


「あれ、ピアス開けた?」

『うん。似合う?』

「すっげー似合ってる!オレも開けよっかなー」

『えー…似合わなくないけど…』

「ジョーダン!バスケすんのに邪魔だしな」

『…まだ練習、続けてるの?』

「キセキの世代に負けたのやっぱ辛かったからなー高校で絶対勝ってやるっつの!」

『へー、高校はどこいくの?』

「今んとこ秀徳!東京では王者って呼ばれてるしな!」

『あそこ頭良くなかったっけ』

「おいおいオレだって勉強くらいできるからなー?」

『…まあ、分からないところあれば教えるよ』

「マジ!よっしゃ!」


とは言っても彼は器用だから勉強も率なくこなすんだろうなと、彼の知らない成績を想像する


「名前ちゃんは高校どこにすんの?」

『誠凛かな』

「ええ!?誠凛って新設校じゃん!」

『先輩と話して行きたくなった』

「…オレ、おんなじ学校行きたかったんだけどなー」

『じゃあ誠凛来る?』

「いやそこ秀徳行こうぜ!?てか普通は彼氏とかについて行くもんっしょ!?」

『いないって』

「マジで!?キセキの世代は?」

『…ないって』

「へえ…オレ名前ちゃんのこと好きなんだけど、どうすればいいと思う?」


彼の質問に動きが止まる
この間涼太にも同じことを言われたような気がしたが、記憶がおかしいのだろうか

どうすればいいのかと問いかけてきたんだと、返事を待つ和成の顔を見る






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