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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第59章 引退と本物の





『ひ、』

「名前!」


1番近くを歩いていた征十郎が走って戻ってきて相手を止める
紫原に抑え込むよう指示し、背の高い彼が動きを止めた

身体が動かない。先頭で階段を上ってたはずの大輝も戻ってきて加勢し、大きい男2人に相手にされ地面に押さえつけらる様子をただ見ることしか出来ず、気が付けば征十郎に肩を掴まれていた


「名前!」

『…せ、せ、いじゅうろ』

「黄瀬君、警察に連絡してください」

「はっ、すぐやるっス」

「青峰、紫原しっかり取り押さえておくのだよ」

「うん」

「おう」

「名前ちゃん!」


横からさつきに抱きしめられ背中を擦られる。知らぬ間に呼吸が浅くなっていたことにようやく気が付いた

しばらくして呼吸が落ち着いてきたのでさつきの腕に手を添える


『ありがとさつき』

「苗字、こいつとは知り合いか?」

『知り合い…だと思う』

「名前ちゃんと…どんな関係?」

「名前、彼は」

『…分かってる』

「…ああ」

「苗字、怪我はしてないか?」

『右足激痛』

「…これは骨折の可能性が高いのだよ」

「私テーピング持ってるよ!」

「桃井、貸してくれ」


彼に運ばれベンチに座らせ、靴と靴下を脱がされる

さつきから受け取ったテーピングを施していく征十郎に寄りかかると、手に違和感が生じた

そういえば1年生の時にも足首捻って彼に処置してもらったことがあったなと、その場に合わないことを思い出していると遠くから救急車とパトカーの音が聞こえてきてまたも耳を塞ぎたくなった






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