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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第58章 守る人と守られる人





全中が終わり、もうすぐ始業式が始まる

始業式が終わった後は引退式だなーと、今さら全中が終わったことを実感してると涼太から電話がかかってくる

また遊びの誘いかと思っていると、「助けて欲しいっス!」と電話が来たので何かあったのかと急いで向かうと予想外の事態だった


『…これはどうすればいいのかな?』

「た、助けて名前っち!ピアス開けたいんスけど、怖くてできないっス!」

『…おう?』


そう言われれば涼太がピアスを開けた日は8月30日だったなと、今更脳内検索がヒットした


『いやサッサと開ければいいのに…』

「む、無理っス!」

『ったく…涼太はさ、ピアスの場所に意味があること知ってる?』

「知ってるっスよ!男は右、女は左につけると同性愛って意味っスよね!」

『へー、そうなんだ』

「知らなかったんスか!?」

『聞いたことあるような気がするけど、忘れた』

「とりあえず名前っち!オレの左耳にピアスの穴開けて欲しいっス!」

『えー…痛くても知らないよ?』

「自分でやるのが怖いんス!」

『あーはいはい…消毒からね』


涼太の左側に座って耳に手を添えて消毒していく

彼の表情を見るると強張っており、緊張しているということがものすごく伝わってきた


『もう少し力抜かないと余計に痛いと思うけど…?』

「無理っス!」

『えー…』


どれだけたっても変わらず顔を強張らせている涼太の左耳を消毒が終わり、保冷剤で冷やす

ある程度のところで目印がついているところにピアッサーを当てると初めての全中のときみたいに震えており、思わず笑ってしまった


「あああ、名前っちストップ!まだ心の準備ができてないっス!」

『ふぁいとー』

「…お、オッケーっス!」

『よし』


今度こそ目印にピアッサーを当てて、開けようと少し力を入れる

こういうのは勢いが大事だと経験者のクラスメイトが言っていた
彼女の言う通りにすべきだと、親指に少し力を込める







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