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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第57章 最後の全中





無事にすべて捌き切ったので目の前が人からいなくなる

今年はテツヤもインタビューを受けているんだろうかと思って見たが、やはり今年も彼の周りだけガランとしていた


『テツヤ』

「名前さん、インタビューはどうしたんですか?」

『コーチに対応してもらった』

「…押し付けたんですね」


鋭いなぁと思って苦笑いを浮かべつつテツヤと話していると、彼の後ろから人がやってくる

口元に指をあて静かに忍び寄ってくる彼に笑いそうになるが我慢し、ついに肩を掴んだところでテツヤの肩が跳ねた


「黒子!」

「わ、荻原君」

「1年ぶりだな!それに苗字も! 」

『お、覚えてたの?』

「月バスで帝光の監督ってよく見るよ!黒子はよく見切れてる写真ばっかだけどな」

「それ電話でも言われました」

「…黒子」

「はい」

「今年こそ、約束果たそうな!」

「もちろんです!」

『じゃあテツヤ温存しとかないとね』

「え」

『冗談』

「…冗談言うならもう少しマシな冗談言って下さい」

『はいはい。ごめんねー』

「あ…それじゃそろそろ行くから!じゃあな黒子、苗字!」

「はい。決勝で会いましょう」

『またねー』


同じチームの人に呼ばれて去っていく荻原君の背中を見送り、インタビューに着かれたカラフルな頭たちと合流する

きっとテツヤの荻原君の約束は果たされるだろう

1つ懸念はあるが、今までみたいに何とかすればいいと考えながら宿舎へと向かった





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