第102章 模倣
『涼太に大輝』
「な、何スか?」「…」
『ちょっと面(つら)貸せ
表出ろ』
「せ、せめて中にしてほしいッス!」
『…仕方無いなぁ』
先ほどあたしの頭にぶつかったバスケットボールを拾って投げる構えをして、本気で投げる
涼太と大輝に向かってだったけど2人は見事に避けたため、壁にガンッとぶつかっただけだ
「なっ、今#NAME2#本気だったろ!」
『女子が投げるボールなんてたかが知れてるでしょー』
「お前女子じゃねぇだろ」
『もう一回、逝っとく?』
「…黒ちーん、何があったの~?」
「先ほど青峰くんか黄瀬くんが投げたボールが#NAME1#さんの頭に当たって…かなり痛かったらしく」
「バスケットボール固いもんね~」
『胡座で座らずに正座しろ!』
「#NAME1#さんってそういうとこ母親っぽいですよね」
『気持ち悪いこと言うなよ』
「#NAME1#っちヒドイッス!」
『だって涼太と大輝があたしの子供だったら…想像するだけで胃がキリキリする…』
胃の辺りを手で押さえながら息をはぁ~と長く吐く
何か今さらになって監督になったことを後悔してきたんだけれども…まあいいか
全中まではやり抜いてやろう