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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第54章 みんなで帝光祭





準備は順調に進んで行き、帝光祭当日がやってくる。前日までしっかり準備をしてきたがやはり当日もバタバタしている

着替えようと更衣室まで歩いていこうとすると、いろんな人から呼び止められてなかなか進めない


「苗字、飲み物どこ!?」

『裏の2番目のテーブルにある!』

「名前ちゃん!指名用写真って上まで使って飾っていい?」

『大丈夫!目一杯使っちゃって!』

「苗字さーん!」

『ちょっと待て、他にも頼れる奴いるよね?』


去年も同じことが会ったようなと頭を抱えながら「実行委員も頼れ」と教室から退出する

まったくと思いながら改めて更衣室に行こうとすると、またもや「名前」と後ろから声がかかった


『もう何!って征十郎か…どうした?』

「そろそろ着替える時間かと思ってね、表舞台の男子の方に指示していいかい?」

『頼んだ』

「名前も着替えに行くのかい?」

『うん。ヘアセットとメイクあるから急がないと』

「楽しみにしているよ」

『何を?』


こちらの問いに答えを言わない征十郎は回れ右して去っていく

全く何なんだと思いながら歩き更衣室に入ると先に呼ばれていたさつきが振り返ってこちらを見た

ピンク色の髪なんてさつき以外にいないのだが、化粧をしているせいかなんだかいつもより綺麗に見え言葉を失う


「名前ちゃん!」

『はっ、ごめんね。見とれちゃった』

「えーテツ君も見とれてくれるかな」

『テツヤは…どうかなあ…』


水着姿のさつきに抱き着かれてもびくともしない未来を知っているせいか何とも言えず言葉を濁す

準備が整った彼女は去年あたしも移動の際に使用したマントを着て、スキップしながら去っていった

巻かれた長い髪をゆらゆらと揺らして、ヒールで転ばないかどうか見ている不安でヒヤヒヤしてしまう


「ほら名前ちゃん!着替えて!」

『…はい』


自分の名前が書かれたハンガーからあの黒いドレスを取り、着ていく

途中クラスメイトに「武器を装備しろ!」と怒られたので武器をしっかり仕舞いこみ、誰が用意したか分からない姿見の前でくるくる回る

変なところがないかを確認していると、ヘアメイクを担当している子から声がかかった






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