第99章 髪質
「やっぱり#NAME1#っちの髪サラサラッスね~」
『そりゃどうも』
「サラサラ過ぎて髪触るのが楽しいッス!
ずっと触ってちゃダメッスか?」
『ストーカーで訴えんぞ』
「黄瀬くん気持ち悪いです」
「きも~い」
「訴えられてもおかしくないのだよ」
「気分は良くないな」
「何スかこの言われよう!妙に傷付くんスけど!?」
『自業自得』
「厳しいッス!」
早く髪結んでよと涼太に笑いながら急がすとはいッス!と返事をしてまた髪をとかし始めた
後ろからは鼻歌まで聞こえてきて、そんなにあたしの髪をいじるのは楽しいのかと疑問が浮かんだ
…別にいじられるのが嫌ってわけじゃないけど
「できたッス!」
「…さすが黄瀬くんですね。コピーが得意なだけあります」
「#NAME1#ちん可愛い~」
「悪くないのだよ」
「#NAME1#ちゃんすっごく可愛いよ!
テツくんみたい!」
「え」
「#NAME1#によく似合っているよ」
『あたしどんな髪型してんの?』
「ゆる~いお団子を作ったんスよ
大人可愛く!
この間一緒に仕事した女の子がやってて、#NAME1#っちにやって欲しかったんス!」
『勝手にやられたが正解だけどね
でも褒められて悪い気は…しない』
ポツリと俯いて呟くと、キャーキャー騒いでいたさつきまで静かになった
そのことにあたしの心境はとても焦り、何かマズいことを言ったのかと言った言葉を思い出していく
だけどもその途中涼太がガバッとまた抱きついてきてさらにビビった
「#NAME1#っちのデレ来たッス!」
「…急に来ましたね」
『え、あ、涼太。抱きつくな』
「ツッコむのそっちなんスか!?」
『…いや1つしかなくない?』
「いいんだ#NAME1#、お前は知らなくて」
『何かそれ気になるんだけど!?』
あたしがいつどこでデレたのか考えるが答えは出てこなくて、涼太の腰に回っている腕をいつも通りやんわりとほどく
て言うかあたしいつからツンデレってことになってんだよ