第53章 修学旅行 後編
「名前さんってたまに可愛い笑い方しますよね」
『か、可愛い!?』
「はい」
『冗談…だよね?』
「…ボクが冗談苦手なこと知ってますよね」
『か、可愛いって言われ慣れてないせいか…照れました』
「黄瀬君によく言われてませんか?」
『あれは茶化してるだけでしょうに』
「…ソウデスネ」
『出たよ片言』
「失礼ですね。しっかり感情込めてますよ」
そんな会話をしていると前に並んでいた人が終わったのか列の先頭になった
テツヤが先にどうぞと譲ってくれたので延命長寿のお守りを2つ頼む
テツヤもそのあと延命長寿のお守りを無事手にすることができたので、征十郎が待っていると言っていた場所へと向かうとするが人が多くどこから来たのかわからなくなってしまった
『どっから来たっけ?』
「赤司君達ならあそこに居ますよ」
『…ごめんテツヤ。どこか分からん』
「あっちです」
彼が指をさした方を見るが人に埋もれて上手く見えない
とりあえずその方向に歩けばいいかと歩き出そうとすると、自分の右手に何かが触れる
「手、失礼しますね」
『は、はい』
「…何で敬語なんですか?」
『いや、驚いて」
「そうですか…あそこです」
『あ、見えた』
「目立ちますからね」
『あたしも十分目立ってるけどね。テツヤだって影の薄さがなかったら注目の的だよ』
「え」
テツヤがあたしの手を引いてある程度空いた場所ところからは数メートル先に居るキセキ達が見えてくる
身長の差ってやっぱり大きいんだなぁと再確認し、無事に彼らのところに戻ってくることが出来た