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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第52章 修学旅行 前編





お賽銭箱に入れ、本日メインのお願い事を心のなかで唱える


『(平穏に過ごせますように平穏に過ごせますように!)』

「名前ちゃんの顔が怖いんだけど…」

「一言で済むお願いじゃないと叶わないらしいが、いいのかい?」

『それはダメだ』

「…何をそんな必死に願ってるのだよ」

『言ったら叶わないらしいから言わない』


1年を平穏に過ごせないとかあたしを疲れさせて最終的に疲労で倒れるパターン、ていうかそれしかありえないだろう

胸の前で合わせていた手を元に戻して次の場所へと向かおうと話を振ろうとすると、紫原が先に口を開いた


「次行くのってどこー?」

「確か…八坂神社じゃありませんでしたか?」

「合っているのだよ」

『あそこならそこまで時間かからないから歩いていくって』

「…こんなあちぃのにか?」

「青峰っちは肌が黒いっスからね」

「おい黄瀬、どういう意味だ」

「青峰君がガングロってことでしょー!」

「黒いと日が集めやすいしね~」

『体育館部活でそんな黒いのがびっくりだよね、美白目指そう』


大輝は眉間にシワを寄せながら「今から美白になるとか無理だろ…」と真面目な顔で呟かれたため笑いがこらえるのが不可能となった

自分の笑い方は和成のようで、これ憑依されてるんじゃね?ってくらいだった


『美白とか…腹痛いんだけど、ブハッ』

「名前ちんが壊れた~」

『だってお腹痛い…美白…!』

「…名前、大丈夫か?」

「笑ってる名前っち可愛いっス!」

『あ、もう大丈夫』

「オレのせいっスか?!」

『あー腹いて』

「無視!?」


とりあえず横でギャーギャー騒いでいる涼太をスルーして征十郎の隣で歩き出す

これで厄除けが出来たのか分からないが本当に彼らと1年、いや卒業まで平穏に過ごせたら何でもいい






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