第52章 修学旅行 前編
『学問の神様のとこに来てるんだから、受験合格祈っとこ』
「青峰君は特にね!」
「あん?いんだよオレは」
「…青峰、スポーツ推薦とかじゃないだろうな」
「赤司の言うスポーツ推薦でなんか悪いのか?」
「青峰っちが取れるならオレも取れるっス!」
『推薦取っても学力ないときついぞ…』
「黒子からは平均以上だから大丈夫なはずなのだよ。しかし、オレは人事を尽くす!」
『よし、じゃああたしも人事を尽くすのだよー』
「真似をするな!」
お賽銭を用意し順番を待つ。今のあたしには必要ないかもしれないが急に学力が落ちる可能性だってなくはない
それなら祈っておこうと考えていると、隣に立つ涼太が今更なことを言い始めた
「ここで祈っとけば頭良くなるんスか?」
「それから努力すればの話ですよ」
「これ以上点数があがらないのだが」
『征十郎と同じく!』
「うわ~、名前ちんドヤ顔ー」
「成績分けて欲しいっス!」
「それ言うならオレが優先だろ」
『そもそも分けれないっつの』
そのまま並んでいると前の人達が避けたため、お賽銭を入れて自分のことはもちろん大輝と涼太の学力が上がるようお願いする
焼け石に水な気もするが、その水もないよりマシだろうと考えながら合わせていた手を離した