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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第52章 修学旅行 前編





「見ろあの軍団!キセキの世代だ!」

『大声で言わないでよ、目立っちゃうじゃん…』

「ボクは気づかれてもないですから」

『幻の6人目だもんね』

「てかあのピンク色の髪の女って噂の美人マネージャーだろ?」

「…桃井さんもすごいですね」

『男子からは不動の人気だもんね』

「てかあの後ろに居るオレンジ色の奴さー、どっかで見たことあんだけど」

「これは名前さんのことですね」

『せめて奴じゃなくて女って言ってくれよ…』

「あれだろ?マネージャーから監督に変わったっていう」

「そうそう!バスケ部の聖母!!」

『…出たよ。涼太の名付けたやつ』


まだ1日目の修学旅行にも関わらず有名人って大変なんだなと残り2日が思いやられる

当の本人たちはお腹が空いたので屋台で何か食べようか、いやホテルに着いたら夕飯だからどうするかを話し合いをしているのが聞こえてきた


「名前さんその聖母って名前嫌がってますよね」

『あいつらのお母さんなんてできるか』

「それってボクも含まれてますか?」

『一応バスケ部全体だからね、テツヤも入ってるよ』

「…そうですか」

『でも』

「でも?」

『お母さんなら、最後までしっかり面倒見てあげるよ』

「…最後?」


言葉に疑問を持ったのか、こちらの目をジッと観察してくるテツヤ

そこに突っかかってくると思わなかったが、普通に何も企んでませんよオーラと何も意識してませんよという目をしておく


「最後って、どういう意味ですか?」

『卒業までって意味だけど?』

「名前さんが言ってる最後が違う気がします」

『…そう?』

「まるで、名前さんにだけ最後があるみたいな」


テツヤの発言に驚いて目を見開く

相変わらず鋭い子だなと思うが、別に最後なんてとらえ方は沢山ある

いつまでも目を見開いて表情から何かを読み取られては困るので、彼に向けていた視線を前に向けて何を言うかを考えた







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