第92章 虹色の卒業
『えっと、虹村先輩!』
「#NAME1#っちー!」
「近寄るな黄瀬」
「虹村ぁ~
お前公衆の前でキスはやめとけよ」
「ここじゃねぇと理性がもたねぇ」
『りせっ…!?』
「…#NAME1#、こっちに」
「誰が赤司なんかにやんかよ
ていうかキセキにも、な 」
慌てている中、虹村先輩が何か言ってるなー程度にしか思った言葉はあたしの耳には届かなかった
ちなみに周りにはキセキとか影とか、先輩とか元1軍のメンバーが集合しており、見られていて恥ずかしい
『虹村先輩、そろそろギブ…!』
「ああ、悪いな」
「#NAME1#っちー!」
『だ、抱きつくな、涼太』
「#NAME1#っちが照れてるッス!」
「大丈夫ですか、#NAME1#さん」
『だ、大丈夫』
「見るからに大丈夫じゃないのだよ」
「まいう棒食べる~?」
『何も食べたくない…』
「じゃあチョコレートは~?」
『食べる』
紫原からチョコをもらって口に含む、ぶわっと甘い味が口に広がった
だけども相変わらず涙はとどめなく溢れている
「んじゃそろそろ帰んわ
じゃあな」
「「「あざっしたぁ!!」」」
「#NAME2#、頑張れよ」
『…は、い
虹村先輩こそ、アメリカで頑張って下さい』
「だから泣くなっつの」
『あと、迷子と美人に気を付けてくださいね』
「…ああ、じゃあな」
『お元気で』
去っていく虹村先輩の背中は大きいがしょんぼり見えた
あと数週間で、最高学年だ