第92章 虹色の卒業
「やっぱりな」
『虹村先輩のことは好きです
だけどそれは…likeで止まっちゃうんです
どうしても』
「赤司とかは候補じゃねぇの?」
『そもそもあたしはこの世界の人とは付き合えないんです』
「…この世界?」
『恐らくですが、あたしはいずれ消えてしまうんです』
虹村先輩の目を見ながら伝えると、嘘ではないと感じたのか目を見開き驚いた様子を見せる
…これ以上は、さすがに言えないけど
「消える…のか?」
『わかりませんけどね』
「…とりあえず#NAME2#そろそろ泣き止めよ」
『無理です』
「はぁ…ったく」
『ひゃっ、』
腕を引かれて飛び込んだ先は虹村先輩の腕の中、ギューと抱き締められ過ぎて少し息がしづらい
それよりも心臓のバックバクの方がすごいけどね!?
『えっと、虹村先輩…?』
「…やっぱフラレるって分かってても面と向かって言われると悲しいわ」
『…』
「じゃ、最後に失礼するわ」
腰に回している手を力をいれて、自分の方へと引き寄せる虹村先輩
顔がどんどん近づいてくるので慌てて下を向くと、顔に手を添えられて顔を前に向かされた
『んっ…!』
「っ、虹村ぁぁぁ!!」
「「「!!?」」」
・・・うん。キス…されてるよね?
え、ちょ、待て…はぁ!?
気づいたときには互いの唇が離れていて、またギュウッと抱き締められていた
考える時間と余裕を下さい