第51章 もうそろそろ出来る?
「なんでオレがアイスおごってるんスか!」
「お前のわがままに付き合ってやったんだからいいだろ。どーせモデルの仕事で稼いでんだろうし」
「あれは名前っちのわがままで…てか最近仕事休んでるの知ってるっスよね!?」
「知りません」
「黒子っちなんでそっぽ向いて言うんスか!」
「ありがたくいただくよ。黄瀬」
「黄瀬ちんありがと~」
「礼を言うのだよ」
「ありがときーちゃん」
「あ、どういたしましてっス」
大輝にアイスを奢ろうと思ったが涼太が財布を出していたためこっそり心に決めたことは果たせなくなってしまった
また今度の機会だなとアイスを食べながら、もう冷たいものが美味しい季節だなとしみじみする
『…もうすぐ全中まで3ヶ月になるのか』
「オレが居れば3連覇なんて楽勝だろ!」
「青峰っちなんて居なくてもオレがいれば平気っス!」
「あぁ?オレのコピーできるようになったからって調子乗ってんじゃねぇよ黄瀬、まだ勝ったことねぇくせに」
「これから勝つんスよ!絶対みんなのこともコピーするっスからね!」
「黄瀬ちんがオレのコピーするときさー背伸びんの~?」
「えぇ!?それは無理っスよ!」
「紫原、それは物理的に無理だ」
「赤ちんが言うならそうなんだ~」
「…オレの言葉は無視っスか」
別に誰がいるとかいらないとかではない
みんなで全中を優勝して、喜んでほしいと小さくて傲慢な願いを考える
うなだれる涼太を視界に入れながらアイスを着々と食べていくと、食べ終わったテツヤが棒を見て口を開いた
「当たりました」
「テツ君また!?すごい!」
「良かったらあげます」
「!!あ、ありがとテツく…」
「桃っちー!!」
幸せそうな顔をしてぶっ倒れいくさつきはいつものこと。涼太が支えたので怪我はしていないし問題ないかと一口アイスを食べる
本当に幸せそうな顔をして倒れているさつきはかわいく見えた