第91章 彼氏
その後ミーティングという名を使って集めたカラフルな連中
もちろん内容は昨日の話
重い空気が続く中、沈黙を破ったのは涼太だった
「#NAME1#っち!」
『はい』
「昨日一緒に居たのは、か、彼氏なんスか!?」
『彼氏』
「「「「!?」」」」
「#NAME1#、嘘をつくのはやめておけ」
「本当です
嘘をつくときの癖が出てましたよ」
『え、そんな癖あった?』
「はい。観察しているうちに覚えました」
『テツヤ怖ーい…』
征十郎が嘘を見破るのは分かるけどテツヤにまで見破られるのは予想外だったなーと首を掻く
しばらくすると硬直していた4人が目を見開き驚いた様子を見せた
「ううう嘘!?
じゃあなんで#NAME1#ちゃん抱き締められてたの!?」
『ノリ?』
「冗談でもひどいのだよ!」
「ったく、心配して損した…」
『ひどくない
それに何の心配してたんだよ』
「あ?それは…言わねーよ」
『…はぁ』
とりあえず尾行のことは今後やめさせなきゃと決心して大輝から視線を外す
そこには何か焦っていて言葉を探している様子の涼太が居て、見ていてただの犬にしか見えなかった
「ととととととりあえず#NAME1#っちはあの人と付き合ってないんスよね!?」
『うん』
「じゃあなんで抱き締められても…怒らなかったんスか?」
『あいつには、怒れないからかな』
「じゃあ#NAME1#っちは、俺のことが嫌いだから怒るんスか?」
『…あたし的にはむしろ、怒る方が愛情表現だと思うんだけど』
「#NAME1#っちぃぃぃ!
やっぱり大好きッス!」
『離れろ」
「これも愛情表現だと思えば大丈夫ッス!」
『やっぱり言うんじゃなかった…』
その日を境に涼太が抱きついてくる回数を増やしたのは言うまでもない