第51章 もうそろそろ出来る?
『ちなみに涼太』
「はいっス!」
『大輝のコピーはいつできるのかな?』
「や、やろうとしてるんスよ!けど…やっぱキセキの世代のは難しいんスよ」
『キセキの世代じゃなくて大輝だっつの!』
「青峰っちっスよ!?
あんなくねくねした動きできるわけないじゃないっスか!」
『くねくねって…まあ間違ってはないけど、もう半年経つんだけど?』
「ご褒美がほしいっス!」
『一緒に出掛けるって約束したでしょうに』
「もっとやる気がでるのがいいっス!」
『ええ…』
子供かとツッコんでから何か他にもっと良いご褒美はないかと考える
うるうるしている彼の瞳が犬にしか見えず、もうフリスビー投げたりビーフジャーキーをあげるのじゃダメかなと思ったがまた「犬じゃない」と言われるのは目に見えている
『ごほうび…』
誠凛の監督が正邦と戦う時のご褒美で何か言ってたよね。何だったっけな
思いだそうと頭を抱えて考えていると涼太がキラキラした目でこちらを見てきたため少しイラついて、一発軽くパンチを入れる
それの反動で思い出せたのかポツリと言葉に出していた
『ほっぺにチュー…?』
「「!?」」
『いや、今のは違くて「名前っちからのほっぺにチューっスか!?青峰っち!1on1やるっっス!」』
「…名前さん、いいんですか?」
『あ、ああ…もういいや…涼太、期限今日中ね!』
「今日っスか!?」
『当たり前じゃん』
「頑張るっス!ちなみに名前っちの唇を奪ったの誰っスか!?」
『…よく聞こえてんな』
「黄瀬君は名前さんのこととなると地獄耳レベルですから」
『…普通自分のことで反応するよね』
「青峰っち!名前っちの唇奪った人知らないっスか!?」
「あ?虹村さんだろ、卒業式のときと…1年時の『何で暴露してんの!』」
恥ずかしさのあまり大輝の首に向かって片腕を広げ突撃する
プロレスでこんな技あったなと思いながらダウンした彼を見て一瞬やってしまったと思った。後でアイスを贈呈してあげようと思う