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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第49章 合宿2日目





『征十郎はもう少し周りに頼ればいいのに…』

「確かにそうっスよね」

『だよね…、今までの環境的に慣れないかもしんないけど…』


それでも少しは頼ってくれるようになったんだよなと最近の彼を思い出す。笑顔も増えたし、冗談を言うことも悪ノリについてくることも増えた

やはり中学生とは思えない貫禄を持っているが、昔の背負い過ぎている彼に比べれば十分だろうと頷いていると隣から肩を掴まれる


「名前っちもっスよ」

『え?』

「緑間っちから前に聞いたんスよ。名前っちが階段から突き落とされたって」

「待って、何その話」

『…余計なことを』

「余計じゃないっスよ!
オレ、名前っちのこと心配してるんスよ? だから階段から突き落とされたって聞いたとき、心臓止まりそうになって…」

『あの、涼太』

「そんだけ名前っちが好きってこと、気づいてよ…!」

『…あの涼太、大変言いづらいんですけど』

「黄瀬君、中まで筒抜けです。名前さん肝試し終わりました」


原稿とマイクを持って現れるテツヤの後ろにはニヤついている大輝と、何を考えているのか分からない他カラフルな頭達が立っている


『…お疲れ。じゃあ夕食場所に移動して食べようか』

「おお黄瀬、すごかったなお陰で目覚めたわ」

「あの雰囲気の中寝れるのが不思議だけどね~」

「…大声であんな話をするんじゃないのだよ」

「とりあえず、夕食に行こうか」


その日の夕食の時間、もちろん涼太は見事なまでに中に残っていたメンツから遊ばれていた

まあどういった意味で好きかは言われていないし彼は元々好き好き言っている

こちらから何か反応を見せる方がよろしくないと敢えてスルーさせていただいた

翌日、練習が倍になったメンバーは頑張って練習をこなし、残った分の練習量は普段の練習に持ち越しとなる

去年も肝試しをさせてもらったが、今年はさらに好き勝手させてもらったので他のみんながどうかは分からないが、あたしにとっては思い出に残る良い合宿になった





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