第49章 合宿2日目
去年はこのメンバーに虹村先輩たちが居たのになんて、ついこの間のような去年の合宿のことを思い出していると、向こう側から征十郎と緑間を除いたキセキ達が歩いてくる
紫原と涼太が手を振っており、近づくと紫原があたしとテツヤの頭にポンポンと手を置いた
「あれー、黒ちんから名前ちんの匂いがする~」
『なんでそんなみんなあたしの匂いを知ってんだ』
「わかりやすいっスもん」
『…それ褒めてる?』
「もちろん良い意味っスよ!」
そう言いながらテツヤの髪を撫でる涼太の横にも、感触を確かめため同じく髪を撫でている大輝が居た
「…確かに今日のテツの髪苗字の髪みてぇにサラサラだな」
「やっぱり~?」
『…ちょっと待て大輝、あたしアンタに頭撫でられた覚えないんだけど』
「あ」
「…青峰君、いつ名前さんの髪触ったんですか?」
「…覚えてねぇ」
『最低』
威嚇するように大輝を睨んでいると、涼太が焦って話題を探しているのか目を泳がせていた
ちなみに紫原は興味なさそうにしており何を考えているのか分からない
「そうだ!名前っちの髪はサラサラっスけど、紫原っちはどうなんスか?」
「オレ~?んー、普通じゃな~い?」
『触らせてー』
「いいよ~」
『ちょ、屈んでよ。届かないじゃん』
「ん、ごめ~ん」
わしゃわしゃと紫原の髪を撫でてから手櫛などしてみると少し引っかかるが通っていく
あまり男性の髪は触ったことがないが十分サラサラなんじゃないか
「紫原っちの、どうっスか?」
『サラサラかな。少し引っかかるけど』
「青峰っちは多分…固いっスよね」
「やっぱりそういうイメージですよね」
「触りもしねえのかよ」
『うん。必要ない。涼太、屈んで』
「大歓迎っス!」
『歓迎はしなくていいから』
まあ何回か撫でてる気がしなくもないけどいいかなと思いつつ髪を撫でる
その髪はモデルなだけあってサラサラで柔らかいし指も通るし、文句なしだと考えたがなんだか固い