第49章 合宿2日目
「名前さん手際良いですね」
『一応女子だからじゃない?』
「一応って何ですか」
『だって女子っぽくないじゃん?その扱いを受けてないし』
思い返せばこの2年間、別に女性扱いしろとは言わないが明らかにさつきとの扱いは違った
冗談で「こうなったら男子になってバスケ部入っちゃおうかな」なんて笑いながら言うと、同じ方向を向いていたはずのテツヤがクルリと周りこちらを向いた
「周りの人が男性扱いしてても、ボクは名前さんのことは女性だと思ってますよ」
『テ、テツヤ…!やだ、男前過ぎ!』
「…ありがとうございます」
『ねね、髪がサラサラになるクリーム塗ってみてもいい?』
「…そんな物まであるんですか」
『うん。必需品』
今の髪は元から十分サラサラだけれども雪さんが買ってきてくれたので使ったらとても良かったので使用を続けている
そんなクリームをテツヤの髪にクリームを塗っていくと彼の髪も段々触り心地が良くなってきた
「あ、これも名前さんの香りがします」
『うーん…やっぱり分かんないなぁ…はい。寝癖直せたよ』
「…本当にサラサラですね」
『うん。テツヤ可愛いよ』
「ボク男なんですけど」
『周りがゴツイからかな?カッコいいって言うより可愛いよ』
いつもよりサラサラな髪を撫でながら言うとテツヤは不服そうな顔をした
そんな表情するとさらに幼く見えて可愛く見えるんだけどもと思いながら用が済んだので彼と一緒に朝食を食べに行くことにする