第48章 最後の合宿
「名前さんすごい笑顔です…」
「緑間のこと嫌いだったんだな」
『違うわい。さて、今日の緑間の蟹座の運勢は何位だったでしょう』
「4位っつってただろ」
『じゃあラッキーナンバーは』
「1って言ってた~」
『そこから緑間の癖もいれて考えて見ると何を選ぶのか見えてくるでしょ?』
「左利きと知っていれば恐らく出てきますね」
「…ってことは!名前っちもしかして」
『仕組んだ。緑間におは朝を過信するなって教えないと、ね?』
けどこれはやり過ぎたかもしれないと、気を失ってる緑間を紫原に椅子に座らせてもらう
笑いながら涼太の肩をポンッと叩くとその意味が分かったのかテツヤと紫原も同じように肩を叩いた
しばらくして大輝も意味が分かったのか同じように肩をポンッと叩き、涼太は顔を青くさせる
「名前っち…まさか」
『こうなったらもう涼太しか居ないでしょ』
「そうですね。ここは黄瀬君しか居ません」
「オレも黄瀬ちんがいいと思ーう」
「オレも」
「だそうだ、黄瀬。お前が行くことをみんな望んでいるが、どうするんだい?」
「…そ、そんなの行くに決まってるじゃないっスか!」
『さすが!あたし涼太があたしが作ったのを当てるの信じてるから!』
「名前っち!オレ頑張るっス!」
ガッとデザートが乗っている皿を取り一口食べた涼太は次の瞬間バタリとぶっ倒れ、真っ白に燃え尽き口から魂が出ているように見える
彼はこうやっておだてるとすぐ調子に乗るし、信用してる人から詐欺にかかりそうだと勝手に心配になってしまう
「黄瀬…可哀そうなヤツ…」
「可哀想と思う方が可哀想です」
「黄瀬も緑間と同様桃井のを食べたのか、運がないな」
『…まあ、いいか』
「ね~、次オレ行ってもいいー?」
「いいぜ、行け紫原!」
「…青峰君、君はもしかすると残り物には福があるって作戦使ってますか?」
「おう。なんでわかったんだ?」
「丸分かりです」
『だから他の人に先行かせようとしてんだね。納得納得』
当初1番に行くと言っていた彼がなぜ最後に回ろうとしているのか、不思議に思っていたことが分かって少しスッキリした