第84章 守りたいもの
黙るあたしにどうだ。と勝ち誇ったような笑みを浮かべる理事長
…なんて反論しようかな
「退学がいやなら、私の言う通りその5人を出すことだ」
『…理事長が私を退学させるなら、私はこの学校の敵になりましょう』
「なっ、」
『私の両親の権力はふるいたくなかったのですが…仕方ないですよね
きっと赤司くんのお父さんも、私側についてくれると思いますが…?』
「赤司くんの家はわかる
しかし、#NAME2#とはただの無名の家ではないか!」
『私、拾われた子ですよ?
その家の名字を知ってますか?』
「…その家の名前は?」
『橙崎です』
あたしの言葉に一転変わって勝ち誇った笑みから焦った顔に変える理事長
いや別に退学されたからってそんなことするわけないだろ
ただ単に言葉のみの嘘だよ嘘(笑)
「橙崎とは…あの赤司と並ぶ名家の…」
『はい。その2つの家が敵に並んだとき、帝光中はどうなってると思いますか?』
「…ま、さか」
『恐らく、買収されてると思いますよ
それでもあの5人を、試合に出せと言うんですか?』
「…いや、やめておこう
時間を取らせて悪かったな#NAME2#くん」
『はい。じゃあ失礼しますね』
いや我ながらなんて性格が悪いんだろうか
もし#NAME4#さん達にバレたら謝らなきゃなぁ…まあ、いいか
ドアを開けて、恐らく笑ってないであろう笑みを浮かべながら失礼しました。と言って体育館へと歩き出す
もちろん頭の中はバスケ部のことでいっぱいだ